やっと晴れた!嬉しい!
天気がいいと世の中の機嫌もいいですね!わたくしも高テンションで出勤しました。

さて、先週末の三連休初日は、めずらしく休日に対談イベントを観に行ってきました。
「途上国から世界に通用するブランドをつくる。」を掲げるバッグメーカー、マザーハウスさんが主催するサンクスイベント「途上国百貨店」内のコンテンツです。

銀座の中心で考える!未来の小売のあり方

登壇するのは、株式会社松屋副社長・古屋氏と、株式会社マザーハウス副社長・山崎氏です。

スマレジをはじめとする店舗運営関連サービスに関わっていると、よく目や耳にする「小売の未来」「未来の店舗」といったキーワード。私周辺に限っていうと、こういったキーワードで語られるのは、テクノロジーの活用やECの話、あとは現場の業務効率化の話がメインになってきます。でも、小売をもうちょっと別な角度から捉えてみると、どんな話が飛び出すのかな?と思って、参加してみました。買い物や百貨店に関する消費者のコメントをもとに、松屋と古屋氏の考えを聞いていくスタイルで進行していきます。

以下、レポートです。

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【買い物スタイルは変わりましたか?】
・はっきりとした理念をもったブランドで買うようになった
・なぜこのTシャツを買うのか、理由を考えるようになった
・買いたい物の相場をネットで確認してから買うようになった

百貨店(=松屋)もこういう感覚を意識していますか?

古屋氏:もちろん、目や耳に入ってくるので意識はしているが、さまざまなしがらみでできないことも多い。百貨店の商品構成として、2割が自社の仕入れ、残りはメーカーやブランドの商品、人材も同じようなバランスになっているため、どうしてもしがらみが生まれてしまう。

【百貨店についてどう思いますか?】
・質の良いものを売っている
・時代遅れな売り場構成
・何でも扱うようなお店の時代は終わってしまった気がする

こういう声を聞いてどのように感じますか?

古屋氏:とはいえ、今のスタイルで回っているので、これをドラスティックに変えるのは難しい。厳しい声とお褒めの声と両方目にするが、褒めてくださるお客さま=来店してくれるお客さまなので、実は厳しい声の割合は少ないかもれない。ただ、さまざまなお客さまの声があり、日々お客さまの多様性を感じている。

【百貨店に行く理由は?】
・接客で、自分では気づけない商品を紹介してもらえる
・編集力と提案力への期待
・特殊なものを買うときは対面で

Q:接客についてはどう考えていますか?

古屋氏:お客さまに付加価値を提案できるような接客をしていきたい。

【問題提起】
独自性のある価値創造がお客さまの生活を豊かにする
百貨店はもう一度エンターテイメント産業になれるのか!?

ショッピングをエンターテイメントへ!必要な物はネットで買えるから、来てもらう理由を作る
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・取り扱う商品にバックグラウンドやストーリーが必要。
・接客を通して、買ったものを家で開けたときに「良かった」と思ってもらえるようなことを積み重ねて行くことが重要。
・クリスチャン・ルブタンやバルミューダを初めて百貨店の売り場に入れたのは松屋で、「デザイン」の目利きが非常に高い。百貨店はメディアのようなもの。人と人、商品と人、作り手と人をつなぐメディアとしての立ち位置を意識していく。
・昔は百貨店の施設(店内の装飾や設計)が集客の呼び水となったが、今は施設では差がつけられない。ゆえに、「人」で価値創造をしていくことを考えている。クルーが皆で同じ方向を向くと、松屋の「空気」が作れる。
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マザーハウス山崎氏のまとめ
これからはマスに物を売る時代じゃない。ファッションもジェンダーレスになり、ターゲットの絞り方も難しい。よく言う「二極化」は、持てるものと持たざる物の「二極化」ではなく、それぞれの個人の中に「二極化」が存在している。その一人ひとりの選択のなかで、買いたいと思ってもらえる側にならなければならない、たとえばアップル製品のように。
売り手は自分たちのユニークネスをしっかり出して、シンパシーのある人に来てもらうというかたちにしないと、結果的に色が出ない。


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さて、皆さん。百貨店でお買い物、してますか?
昔は百貨店しかなかったですから(特に地方出身の私にとってはお買い物=デパートでした)、百貨店に行くのはとっても楽しみでしたし、時々ある子ども向けの催事なんて嬉々として参加していました。
そんな生い立ちなので私は今でも百貨店が好きだし、わりと行っている方だと思います。
好きなのはまぁ、銀座松屋ではなく新宿伊勢丹なんですけど...最近は二子玉川に行くことも多いので、玉川高島屋にもよく立ち寄るかな。
でも、世の中的には百貨店に関するあまり良いニュースがなくて。つい先日も、伊勢丹が首都圏の2店舗を閉鎖するという記事が出ていましたね。百貨店業界的には「生き残りをかけて!」みたいな感じになっていますが、これからもワクワクするようなお買い物体験ができるキラキラした場所であってほしいと、切に願っております。

というわけで、今回はスマレジっぽい話やITめいた話はまったく出てこない「小売の未来」に関するお話でした。とはいえ実は、スマレジは「顧客との接点」という感情の部分やコミュニケーションの軸の部分はうまく残しながらも、テクノロジーを使って効率化やキャッシュレスなどに取り組んで行きたいと考えています。レジはあくまでも店舗において、人と人の間で使われるものですからね。
こういったお話を聞く機会を持つことができて、とても有意義な週末でした。

また台風が来ているらしいのでしばらく雨模様ですかね...次の秋晴れに期待!